SOUND SELECT
KISS OF DEATH / MOTORHEAD
たかが35歳で「もうトシです」てか?たかが40歳でくたびれたオヤジか?チビチビと酒飲んでグチばかりタレやがって。プヨプヨした腹を撫で回すな。
「家庭持ちの苦労も察してくださいよ」だって?それがフケてくたびれたりした理由か?3年前までいつも自慢してた自称「かわいいヨメ」や自称「賢い子供」はどうした?もう見放されたのか?「新家さん、年とらないね。いつ見ても若いね。とても42には見えないですよ」だって?
当たり前やろ!俺にはくたびれる前にやらなあかんことが山ほどあるし、カタつけなあかんことが腐るほどある。 そらまあ、気分的にくたびれそうな時もある。そんな時はMOTORHEADのパワーを借りる。
俺なんかを見るよりレミー御大を見ろ!ファッションでごまかすウワベだけの「チョイ不良オヤジ」なんぞクソ食らえ!エラそうぬかしてフンぞりかえるブタ野郎もFUCK
OFF!ツンケンした「おセレブ」どもも、キンキラ飾ったエセ「ブルジョア」どももGET THE FUCK OUT!
そんな上っ面だけのヤツらは、リッケンバッカーで脳天を叩き割られてしまえばいいのである。レミー御大ことイアン・キルミスター氏は荒ぶる還暦オヤジ、御年61にて現役バリバリのベース&ヴォーカル。あんな歌詞書いてるぐらいだから、アッチのほうも現役なんだろう。(余談だが、ボサノバの御大は75歳にしてリオ・デ・ジャネイロに幼い娘がいるのだとか。これぞまさに「イパネマの娘
Garota de Ipanema」である。ちょっと意味は違うけど…)
他のメンバーもギターのフィル・キャンベルは45歳、ドラムのミッキー・ディーだってもう40代。
それがこんなカッコいいハードR&Rアルバムを作ってしまった。殺気も色気も威厳も貫禄も全部備わって、それらが音になって吹き出してくる。ガキどもには絶対マネできない。
前作『INFERNO』もよかったが、この『KISS OF DEATH』の充実ぶりは前作を凌駕しているだろう。特にR&Rのグルーヴが心地よい。バラッド・ナンバーも秀逸だし、破壊力を秘めたナンバーも健在だ。
各曲がどうのという解説は評論家にお任せするとして、能書きなしで、頭脳ではなく本能で楽しむことができる快作である。前回ポシャった来日を是非とも望みたい。まあ、これでなんとも感じなければ「R&R不感症」だろうな。
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