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- Monthly Whiplash「月刊WHIPLASH vol.167」
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SOUND CORNERvol.167
『FIELDS OF BLOOD』
GRAVE DIGGER

結成40周年、20枚目のスタジオアルバムなのだそうだ。自分がこのバンドを初めて聴いたのは1stの『HEAVY METAL BREAKDOWN』で、その中の「HEAD BANGING MAN」はHELLOWEENの「HEAVY METAL(IS THE LAW)」と並んで、「恥ずかしメタル」として知られている。いや、合いの手の分、HELLOWEENの「HEAVY METAL~」のほうがさらに恥ずかしい(笑)。そんな過去はともあれ、ドイツのバンドなのにスコットランド史に根ざした楽曲を得意とし、今回もバグパイプの響きをまといつつも、勇壮なメタルを展開している。なんとかメタルというジャンル分けは無用だ。メタルらしいメタル、メタル以外の何物でもないメタルである。悪声のVoはもはや完全に「味」の領域だし、勇壮さと哀愁を感じさせるコーラスは、高いお家芸のレベルに達している。そして、耳にしっかり残るメロディックなソロを展開するGは、もっともっと評価されていいと思う。今回特に耳を惹くのは「THE HEART OF SCOTLAND」と「THOUSANDS TEARS」であろうか。前者には故GARY MOORE師の名曲「OVER THE HILLS AND FAR AWAY」がはめ込まれており、後者はBATTLE BEASTのNOOLAさんが見事なVoを披露しており、それがクリス・ボルテンダールの悪声Voとイイ感じの対比を描いている。
最近の愛聴曲
- CHILDREN OF THE GRAVE / JAZZ SABBATH『JAZZ SABBATH』
- FAIRIES WEAR BOOTS / JAZZ SABBATH『JAZZ SABBATH』
- RAT SALAD / JAZZ SABBATH『JAZZ SABBATH』
*「FAIRIES~」と「RAT~」が特に素晴らしい!英国紳士総督にもおススメです!個人的に聴きたいのは、意表を突いた展開はないだろうけど「LAGUNA SUNRISE」、ピアノで想像すると何故か頭の中で「ROADHOUSE BLUES」とカブる「HARD ROAD」、絶対カッコイイと思われる「SABBATH BLOODY SABBATH」!
- FAIRIES WEAR BOOTS / BROWN SABBATH
*もとの楽曲がいいと、いろんなアレンジで聴いてもイイのである。
- MAN ALIVE / DEEP PURPLE『WHOOSH!』
*最後のスタジオアルバムというウワサも? 前作の「INFINITE」もリッチー後期より好きやな。
- THE BLIGHT / HEATHEN『EMPIRE OF THE BLIND』
- 全曲 / HEATHEN『THE EVOLUTION OF CHAOS』
*2009年の『THE EVOLUTION OF CHAOS』から気がつけば11年…。HEATHENが新譜!
- RELIGIOUSUICIDE / ONSLAUGHT『GENERATION ANTICHRIST』
- BOW DOWN TO THE CLOWN / ONSLAUGHT『GENERATION ANTICHRIST』
*ONSLAUGHTも新譜!
- AMERICAN JESUS / BAD RELIGION『RECIPE FOR HATE』
*時のブッシュ大統領(パパブッシュ)、アメリカ合衆国を皮肉った曲。今の大統領は?今のアメリカは? 政治を皮肉ったり政権を叩いたりする曲は、共和党政権下のほうが多いような…。