Monthly Whiplash

vol.195

Dec.2022

月刊「WHIPLASH」Dec,2022 Vol,195
この雑記は適当にダラダラ書いているので、前回の原稿を渡した日(だいたい各月23日頃)の翌日から、約1カ月のことが出ています。今回の場合は10月25日から11月24日までです。

2019年以来久しぶりに南米に渡航しました

2019年以来久しぶりに南米に渡航しました。本来なら2020年3月に行く予定で、あらゆる費用を振り込んでいたのですが、COVID-19によって延期になり、約2年半経ってやっと実現できました。今回はアメリカから渡りづらかったので、ヨーロッパに一旦飛んでアムステルダムで1日滞在し、そこから渡るというやり方をとりました。さらに現地では、往路にはセスナの便待ちで首都に2日滞在、復路にはセスナが悪天候などによって飛べない場合のことも考慮して、予備日を1日プラス。さらにアムステルダムに戻ってからも1日滞在。10/25に出発して11/9に帰国するという約半月の旅行になりました。期待していたネコ科の大型獣やオセロットには遭えませんでしたが、バクやカピバラ、オオカワウソやアグーチ、リスザルやオマキザルの仲間(現在同定中)にも遭うことができ、野生のオオハシも2種類見ることができ、2種類のコンゴウインコも飽きるほど見ることができました。

釣りの方は乾季なのに水位が高くてトップウォーター・ゲームがしづらい状況のうえ、さらに上流部の雨により水位が急上昇し、魚は水深2~4mの川底に張り付くという悪条件でしたが、ルアーによるいろんなアプローチを試みて目的の魚を釣ることができました。「窮すれば通ず」といいますが、長いこといろんなルアー釣りをやってきたので、現場でこの困難な状況を打開する「変ワザ」を思いついたのでしょう。ほとんどトップウォータープラグしか携行してなかったので、ワイヤーリーダーに現地スタッフがエサ釣り用に持っていた2.5mm厚の鉛板を切って巻きつけて、ペンシルベイトを沈めてボトムに送り込み、小さくリフト&フォールを繰り返すというのが、その変ワザ。板なので正しくはスプリットショットリグにはなりませんが、原理はほぼ同じです。フローティングミノーや自作スピナーベイトにもこの手段を使いました。淵であってもそこそこ流れがある場所が多かったので、鉛板は1ozぐらいにしたかな。「何やそれ?」とバカにする人もいるでしょうが、これを思いついたおかげで、魚がまったく浮かない状況下でもちゃんと結果を出すことができました。目的の魚以外では、とにかくピラーニャまみれ。ポイントによっては数匹でルアーを取り合ったりする始末。ブラック・ピラーニャ1種類だけでしたが、トップでもイイのが出たし、ライトタックルではスピナー(小型プラグは一瞬で穴が空いたり齧り取られたりするし、スプーンはアピールが弱い)でアタリ連発。それにしてもこのピラーニャ、美しいんよなあ。現地スタッフが「目的の魚はやらなくていいのか?そんなにピラーニャが好きなのか?(笑)」と言うぐらい、同行者NOBU氏とふたりで遊びました。ピンクテイル・カラシンやトピードパイク・カラシンも釣れたし、小物釣師として十分に楽しめました。簡単な旅行記は後日…。

南米から帰国した夜

南米から帰国した夜、ANAから「ルフトハンザによるロストバゲージが東京に帰ってきましたので、明日着の便で発送しました」という電話が入りました。そんなわけでベルリンのブランデンブルグ国際空港に放置されていたスーツケースが約2カ月ぶり(9/12にトラブルに巻き込まれ、11/10に手元に戻った)に帰ってきました。ロッドケースは数日前に帰国していて、お世話になっている会社に預かってもらっていたので、それもすぐに引き取りに行きました。すると我が家の1階のリビングは、南米+ヨーロッパの旅行荷物で足の踏み場のない状態に。ベルリンのバゲージの件は相当むかっ腹が続いた状態でしたが、無事にモノが帰ってくるとすーっと怒りが消えていきました。

表紙の写真は往路・復路各1日ずつ滞在したアムステルダムです。スキポール国際空港から電車で20分ぐらいのアムステルダム中央駅からそう遠くない場所で、いわゆる「飾り窓」エリア。画像は少し加工してます。運河沿いだけでなく、小さな路地などもとても興味深いと思います。「ん?おねーちゃんのマネキン?動いた!ホンモノやん…」なんてことも(笑)。近くのマダム・タッソウの蝋人形館の話ではないぞ。見学だけでなく窓内に入るかどうかはアナタが決めること。アムステルダムに行かれることがあれば、オトナなら訪れてみるのも一興だと思います。このあたりはそういう「窓」やエロ系グッズのお店(怪しげなカタチのオモチャ類が通路から見える位置にフツーに展示されてます)だけでなく、大麻屋さんやキノコ屋さんもたくさんあり、街路でふと怪しいニオイが漂ってきたりしますが、日本の法律では日本人は禁止ということになっています。お気をつけください。それとおねーちゃんは撮影禁止です。こちらもちゃんと守りましょう。

今回の旅行にかんしていろいろやってくれたFRAのTOMOさんには、アムステルダムでちょっとしたお土産を購入。「飾り窓といえばこのキャラクター!」という鼻からハートを出したピンクのぞうさんのTシャツでもあれば…と探してみたがそーいうものはなく、かといって露骨なエロ系グッズ(大通り沿いのフツーの土産物屋さんでも、店の奥の方にチ○コ型栓抜きや開脚おねーちゃんのコカンにタバコを突っ込んで火を消すエロ灰皿とかを売っている)はヨメもムスメもおられる家庭にはよろしくないし…。で、ちょいエロ程度の小型グラスをセレクト。この程度なら笑ってすむだろう、きっと(笑)。Tシャツといえば個人的に買おうかな?と思ったものもありましたが、先日ドイツの知人からももらったばかりだし、家はすでにけっこうTシャツだらけなのでヤメにしました。「GOOD BOYS GO TO HEAVEN BAD BOYS GO TO AMSTERDAM」というナイスな標語が入っていて、「お、イイな」と食指が動いたのですが…。NOBU氏は葉っぱがデザインされたようなのを買ってたような…。

SWAYWARD-16は金型のシボ加工が完了

SWAYWARD-16は金型のシボ加工が完了したようです。近日中にウロコ模様つきのインジェクション・モデルでウェイトバランスの最終チェック予定です。シボ加工によってルアーの重さがほんのわずかに変わるので、いくらわずかなことでも自分の目と手で確かめておかないと。南米に持ち込んだSWAYWARD-16はアタリ3回、魚1本。ボディ表面はけっこうダメージを受けましたが、牙の貫通はありませんでした。しかし、エラストマー製の尾ビレが無残なことに(涙)。まあピラーニャの多い水系ではこれも必然…。

約半月のマスクなし生活を終えて日本に帰ってくると、相変わらず到着時には接種証明チェックと検疫。でも9月にヨーロッパから帰ってきた時よりは、記入事項が少なかったかも。飛行機の席までは入力しなかったしね。そして珍しく時差ボケなしで暮らし始めてしばらくすると、第8波到来なんだとか…。ちょうどこのタイミングで海外の友人も来日していたが、自国と比べてどう思うのだろうか?台湾だから大差ないか?今回は乗り継ぎの都合でアムステルダムで2日、南米ではセスナ待ちと不慮の事態に備えて計3日を首都で過ごしましたが、どちらもマスクをしている人などほとんど見ることなく(外見的に中国系のアジア人旅行者数名がマスクをしているのを見たぐらい)、もちろんワタクシも同行のNOBU氏も感染することなく、すっかりコロナは過去のハナシという感じだったのに…。

ウクライナ情勢、モスクワの政情、またしても部分的完全封鎖をおこなう中国、北のミサイル、トランプの出馬表明…。世界の混沌はさらに進行するのか…。

最近の!!な試合

★WBCヘヴィ級挑戦者決定戦 デオンティ・ワイルダー vs ロバート・ヘレニウス
戦慄。カウンター気味だったにせよ、腰を入れたパンチではないのに1撃でヘレニウスが失神KO。これが真の強打者の恐怖だ。やはりタイソン・フューリーとの再戦を望みたいし、今度こそKOでフューリーを仕留めてほしい。オレクサンダー・ウシク戦も観たいけどね。

★WBC S.ミドル級挑戦者決定戦 ケイレブ・プラント vs アンソニー・ディレル
序盤攻勢に思えたディレルを、プラントが苛立たせうまく操っていく。そして9R、左ボディのあとにダッキングし、ダブルの左フックをヒットさせ鮮やかにKO。ここまでは目覚ましいKO劇だったのだが、ディレルを埋葬するかのようにシャベルで土をかけるパフォーマンスを見せ、これが批判の対象になる。UFCではもっと露骨なパフォーマンスをティト・オーティスがやっていたが、何というのだろう、今回のプラントのそれには愛嬌のかけらもなく、興ざめする感じだった。

★UFC282 ミドル級選手権 イズラエル・アデサニヤvs アレックス・ペレイラ
戦前の予想。キックボクシング時代に2敗しているアデサニヤが、MMAの経験を活かして、テイクダウンやグラウンドを絡めて精神的にも肉体的にも削ったら判定勝利。しかし、ペレイラの針の孔を通すような正確かつ硬い打撃が入れば、いとも簡単に逆転もありうる。一進一退からラウンドが進むにつれ、ポイント的にはアデサニヤ有利な流れになっていったが、5Rにペレイラの打撃が炸裂。連打でアデサニヤをTKO。 ライト級のダスティン・ポワリエvsマイケル・チャンドラーも戦前から期待していた通りの素晴らしい試合に。チャンドラーが出ると凡戦なんてありえないね。

最近の愛読書

★特になし

最近の珍事件

★ケガ
今回の旅行ではちょっとした負傷を2カ所。まずはランディング後にカヌー内で魚が暴れて、ボガグリップのジョーがヒネリを加えられた感じで左手の小指外側を直撃。長さ20mm、深さ2~2.5mmの波状の裂傷を負いました。ミネラルウォーターで血を洗い流す際に確認したところギリギリ骨は見えてないな…と。本来なら4針ぐらい縫う傷ですがそういうわけにもいかず、ミネラルウォーターで洗浄後イソジンの傷薬を流し込んで、バンドエイドを2枚強めに巻いて釣り続行。しばらくすると血は一旦止まりましたが、ファイト中にどこかに軽くぶつけて再び流血。ロッジに戻ってからバンドエイドを取ると、傷口はややひっついているものの、見る見るうちに血があふれてくる。ミネラルウォーターで再洗浄、アルコールで念入りに消毒、そして傷薬を傷の中に流し込んでバンドエイドを2枚。さらにNOBU氏から抗生物質をもらって服用。こんなことを数日やってるうちに、めでたく傷口は塞がりました。帰国後、インフルエンザの予防接種を射ちに近所の外科に行った際に傷を見てもらうと、「ちゃんとひっついてるやん。こんな傷がバンドエイド程度で治るか?4針は縫うぞ、フツー。どんな治癒能力してんねん!?」と驚かれました。
もう1カ所は左の脹脛。カヌー内で魚が口を開けて暴れて、そのまま左足にヘッドバット。ぶつかった程度の感触しかなかったのですが、見る見るうちにカヌーの上に血が落ち始め、「あれ?魚がケガしたんかな?かわいそうに…」なんて思ってたら、自分の足からの流血(苦笑)。リリース後よく見ると、ズボンは少し裂けて穴が空き、そこから下は完全な血染め状態。めくってみると腓腹筋に15mmほどの牙が刺さって少し抉られた痕があり、そこから血がどくどく流れていました。しかたがないので、これも足をカヌーから外に突き出してミネラルウォーターで洗い、傷薬とバンドエイドで処置。水面に血がボタボタ落ちましたが、ピラーニャが集まって騒ぐということはありませんでした。後で気がついたのですが、左の靴の中はなかなかの血だまり状態だったので、ピラーニャのいない中洲で中敷きも剥がして洗いました。この傷は筋肉に牙が刺さっていたので、1週間ほどは歩くたびに少し傷みました。
いずれも化膿や悪化することはありませんでしたが、現在も痕は残っていて(特に小指の裂傷痕は記念だと思っております…笑)、押さえると少し痛みはあります。でもまあ完治といって問題ない状態でしょう。子供のころから「傷の治りが早い」とよく言われましたが、そんな辺境旅行向きの体質が今回は大いに役立ちました。

最近のお買い物

★ミッドカットシューズ
MERRELLのMOAB 2を長いこと愛用していたが、昨年ついにあちこち裂けまくって履けない状態に。その後、後継モデルを買おうと思いつつ、なんやかんやで流れていました。で、ここにきてSALOMONの某ミッドカットのハイキングシューズにいいカラーのモデルが出たので購入。SALOMONはややナローで履き始めは硬めな作りなので、ワイドタイプにして正解でした。

SOUND CORNER Vol,195

『JAZZ SABBATH』

JAZZ SABBATH

SABBATHの曲にはジャズの要素が含まれているものがけっこうあることは周知の事実だが、このアルバムは要素どころかSABBATHの楽曲を完全にジャズアレンジ。全スタジオアルバムを所持・愛聴している自分でも「あれ、何の曲だっけ?」という瞬間はあるものの、アレンジの妙は素晴らしいし、聴いていて非常に楽しいし、仕事のBGMにもできる。やっぱり1曲目の「FAIRIES WEAR BOOTS」が特にイイなあ。

最近の愛聴曲

WAITING FOR THE SUN / THE DOORS『MORRISON HOTEL』
WATERNIGHT / SABBLABELLS『DOG FIGHT』
DIAMOND CITY / SABBLABELLS『SAILING ON THE REVENGE』
SING ME AWAY / NIGHT RANGER『DAWN PATROL』
熱帯雨林の奥のロッジ泊の夜、全然雰囲気の違うこれら4曲が、なぜか頭の中で流れていました。そのロッジ、小さいソーラー発電装置があると聞いていたのだが、風でパネルが飛ばされて電力は使えず…。充電はスタッフが持参した小型の充電器1台をみんなで使用。まあ懐中電灯は2つほど携行していたし、カメラのスペアバッテリーも持参していたので問題なかったけど。
全曲『PARANOID』/ BLACK SABBATH
*『JAZZ SABBATH』と並行して聴いてました。
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