Monthly Whiplash
vol.223
Apr.2025
この雑記は適当にダラダラ書いているので、前回の原稿を渡した日(だいたい各月23日頃)の翌日から、約1カ月のことが出ています。今回の場合は2月25日から3月24日までです。
韓国のフィッシング&ボートショー「KOFISH」
韓国のフィッシング&ボートショー「KOFISH」に行ってきました。貿易会社さんのブースを間借りさせていただいて、ルアーのみを展示した感じです。以前韓国でお世話になったキムさんも子供と一緒に来てくれたし、少しロッドについて話をした後にゆず茶の差し入れをしてくれたロッドビルダーさん、ウチのルアーで90cmオーバーのライギョを釣って写真を見せてくれたユーザーさんをはじめ、けっこういろんな方が来てくれて、初回にしてはよかったのではないかな…と。バス、ライギョ、ヒラマサなどをやってる気合の入った釣り女子さんとも知り合いになったし、SLPさんとも韓国のお客さんの傾向について話ができたし。そして何より一番お世話になったのは、韓国の釣具メーカー株式会社N・Sさん。キム社長、息子のキムさん(韓国はキムさんだらけ…笑)をはじめ、社員の方にもお世話になりました。あらためてお礼を申し上げます。貿易会社の社長さん、Mさん、ありがとうございました。VHの担当者さん、本社の貿易担当者さん、ありがとうございました。通訳のアンさん、見事な日本語、感嘆しました。機会があれば大阪・神戸に遊びに来てください。お好み焼きや明石焼き(玉子焼き)をご馳走しますよ。
会場内をあれこれ見て回りましたが、個人的に興味をそそられたのはソガリ(コウライケツギョ)ロッド。長さはだいたい5‘後半から6‘後半で、3-12g程度のルアーウェイト設定。日本でいえば、8寸から尺程度のヤマメやアマゴ、イワナを対象とした自然渓流上流域向けロッドという感じでしょうか。ケタバスやメッキに使いたいなあと思って眺めていると、前述のN・Sの息子キムさんが「(展示品を)日本に持って帰って」と。もちろんお支払いしますと言うと、「じゃあ、その竿で釣った魚の写真を送ってください。それが支払いです」とのこと。うれしいね。で、ありがたくいただいて帰りました。7月になったらまずはケタバス釣行で使わないと。海外釣行にも持参して、スピナー珍魚遊びにも使おうかな。
ちなみにワタクシ、韓国のメディア関係者から「韓国にライギョ釣りに来る予定はありますか?」と聞かれた時に「いや、予定はないです。でも韓国で釣りをするなら、日本にもいて過去にこの国で釣ったこともあるカムルチーより、日本にいないソガリを釣りたいです」と本音を言ってしまいました(笑)。
KOFISHの初日は
KOFISHの初日は平日だったせいもあり、会場に来ている方々の年齢はかなり高め。日本のフィッシングショーも年々高齢化していますが、「韓国もか?いやそれ以上か?」と思わせるほどでした。しかし、土日は20代30代の人たちもけっこう来てくれて、日本より将来性はあるかもしれないな…と。でもバス事情が釣りの減退に一役買ってるのは、韓国も似たような感じなんやな…と。今年は日本のフィッシングショーは新潟しか出展してないし、大阪では一般日には30分ほどしか会場にいなかったので、若い人たちがどれぐらい来ていたのかわかりませんが、今年のウチのお客さんの最若年は中2!釣り好き・ロック好きの叔父さんと一緒に来てくれていたのですが、来年志望校に受かれば韓国釣り旅行に連れていってやる!と目の前にニンジンをぶら下げられてました(笑)。是非とも受かって、おふたりで行ってください。韓国もいいけど台湾であれこれ釣るのもいいと思うけどね。どちらも案内してくれる現地の友人を紹介できるので、来年志望校に受かったらまた来てください。いや、受からなくても来てください(笑)。
VHの担当さんと話してたのですが、今回のKOFISHは「タコ姐さん」に会えなくて残念だったな…会えたらカタログにサインしてもらったのにな…と。N・Sさんのステージに女性が上がっていたので「ひょっとして!」と思って見に行きましたが、社員さんに尋ねると人違いでした。タコ姐さんには是非タコの本場明石でタコ釣りをやってほしいと思います。できれば北海道のミズダコもやってほしいです。
デザインの話になりました
フィッシングショーに来てくれたお客さんとルアーのデザインの話になりました。WHIPLASHのルアーのデザインや内部構造、ウエイト配分やカラーリング、各種テストまで自分がすべてやっていることは意外に知られてないみたい。ロッドのデザインや各種設定もそうだけど。
先日アメリカのWEBマガジン用に「英語にしやすい日本語」で記事を書くことがあり、そちらでも触れたのですが、まずはイメージスケッチからはじめ、気に入った絵になれば背面なども描いてみて、それでも気に入った感があり続けたら、バルサや他の木材で立体的なモノを作ってみることにしています。もちろんウエイトも組んでアクションチェックもおこないます。さすがに長いことやってるので、だいたい1発目から想定していた動きをハズすことはありません。そこからさらにいろいろやってみて、市販しても他社製品と差別化はできるか?とか、WHIPLASHとしてのアイデンティティは出せるか?とか、デザイン面も凝りすぎず、ある程度削ぎ落し、ブサイクさも排除できるかなど、いろいろ考えます。その上でインジェクションに移行するかどうか決めます。
移行が決まってからも、ちゃんとした原型を手で作ったり、工場からの図面に描き加えたり、ウエイト配分の計算をしたり、切削中空モデルに自分で仕切りを作ってウエイトを配置したテストモデルをいくつも製作したりと、金型に至るまでにいろいろ作業があります。国内工場の場合、金型製作用の電極を磨き終わると、インジェクションの1stショットを待つばかり。同じABSであっても、切削モデルと金型によるインジェクションモデルは重量が異なります。ウロコ模様などのシボ加工によっても若干の変動があります。なので、テストショットでいちいち調整しながら組み立てる必要があるのです。そして性能面が終わったらカラーに移行。しかしリリースまでには、まだ行程が…。そらまあ、手は汚れるし、MRK(溶剤)や塗料は匂うし、頭も多少(?)は使うし、手間と時間のかかる作業です。やはり好きでないと、こういう風にかかわるのは難しいと思うし、エラそうな言い方になりますが、それなりの造形の才能や、脳からの指令を正確に実現できる手先の器用さも必要だと思います。
先日中国の生産工場の人と話をした際に、簡単なイラスト程度で丸投げに近いとか、「こんなカタチでこんな動きにしてほしい」とか、自らの手を使わない人が多いと聞きました。それはそれでけっこう。なんの問題もありません。ただね、その程度の関与で自分の手柄や自身の能力を誇大に吹聴するようなマネは、すぐに見透かされるだろうし、飽きられると思いますよ。そうなった場合のダメージは最初から本当のことを言うより、裏切られた感を伴うのでずっと大きいと思いますよ。イキリたいのかね?それとも承認欲求?気味の悪いナルシズム?変身願望? なにごとも等身大でいいと思うんだけどね。できないことはできない、やってないことはやってない、やってもらったことはやってもらったこと、わからないことはわからない。それでいい。
たしかにプロモーションは大事なことです。そうわかりつつも、自分は「作り手はしゃしゃり出るものではない」という古い気質をもっていて、どうもプロモーションは後回しというか、そこに気が回らないというか、ついなおざりにしてしまいがちです。イマドキの人と逆ですね。
そして最後に本当にモノをいうのは、そのルアー自身の性能とデザインだということを忘れてはいけないと思います。自分はそう信じて作ってきました。日本ではいまだに広く評価を得るには至ってませんが、うれしいことに日本語メディアに操作されない海外で少しずつ評価されるようになってきました。それはもちろんルアーの力だけではありません。セールスプロモーションを展開してくれた人たち、納得できる品質で生産してくれた人たちがいてくれたからです。でも性能とデザインがテキトーだったら息は長くないだろうな。
「What is Whiplash Factory?」
アメリカの『WESTERN BASS』に「What is Whiplash Factory?」という記事が掲載されました。バス釣りを始めて、アメリカのルアーに憧れて、金がないから自作するようになった中学生の頃、自分が将来、しかも人生が終わりに近づいている頃に、こういうことになるなんて思いもよらなかったな…。振り返ると感慨深いです。
今後かかわるであろうロッドのジャンル別スペック統一の仕事が終わりました。いくつかのモデルはすでに進行中ですが、ガイドセッティングをこれまでと異なるものにしたり、海外工場との間に入ってくれてる会社の人と素材の細かいことについて話したり…。中弾性レジン少なめカーボンとか、中弾性レジンさらに少なめカーボン(あえて何%とはいわないけど)とか、これらをメインにしても、ひとつ上の弾性のレジン普通ぐらいカーボンに近い感触を出しつつ、独特のすごくイイ味を出せるんやなあ…と感心したり。操作してる人が少しビビって後ろに下がる強度試験の動画も見せてもらったり。いや勉強になります。ついでに言うと、世間に溢れるロッドにかんする「ウソ・大袈裟」が、一層ハナにつくようになりますね(苦笑)。とにかく教えてもらったことをしっかり咀嚼して、いいモノを作っていけるように活かそうと考えております。いずれちゃんとカタチになったら、どんなモデルが出るのかを報告します。
ひさしぶりにディープダイビング系のクランクベイトを使う釣りをすることになりそうです。そのまま使うわけにはいかないので、スプリットリングとフックを変更。
ちゃんとしたクランクベイトは、2サイズアップ、2ランク太軸のフックを載せてもちゃんと泳いでくれますね。
いちいちあれこれ書かないけど、本当に世界情勢が不安です。これほど独裁者系の国家元首が増えたのはいつ以来だろう? ウクライナ、ガザ…気の毒でならない。周辺への飛び火も恐ろしいです。
国民と意識の乖離。今に始まったことではないし、過去にはこんなことだらけだっただろうけど、いや、なんというか本当にタイミングが悪いよなあ。こんなことが短期政権で終わることの契機になったりして。
ジョージ・フォアマン氏が死去。まだ76歳だったそうです。ニュースでは「キンシャサの奇跡」で故モハメド・アリ氏にKOされたシーンを扱ってばかりだけど、自分なら「キングストンの惨劇」でジョー・フレイジャーを圧倒する戦いや、ケン・ノートン戦、いや1994年に19歳年下のWBA・IBF世界ヘビー級王者マイケル・モーラーから逆指名され、復帰後3度目のタイトル挑戦に臨んだ試合を挙げたいです。大差をつけられていたけど10回に右ストレートでKO勝ちを収め、20年越しとなる世界ヘビー級王座の返り咲きに成功したあの試合を。45歳9カ月での戴冠は当時最年長王座獲得記録となりました。のちにバーナード・ホプキンスが46歳4カ月で更新したけど。『奪還~ジョージ・フォアマン45歳の挑戦~』は沢木耕太郎氏が取材したスポーツドキュメンタリーの傑作です。この機にまた見たいなあ。映画『BIG GEORGE FOREMAN』はどこかへのフライトの際に往路復路ともに観たなあ。試合だけではなく人間性も含めて、思い出深いボクサーがまたひとり逝ってしまいました。R.I.P.
最近の!!な試合
★WBA世界ライト級選手権試合 ジャーボンティ・デイヴィス vsラモント・ローチ
記者会見からしてなんだかなぁ…な感じだったようだ。しかし試合自体は見応え十分。ただし、いつにないデイヴィスの集中力のなさが接戦に導いてしまったのかもしれない。しかし、S.フェザー級のベルトを巻いたまま、1階級上のデイヴィスに挑戦してきたローチの戦力の確かさは想像以上。個人的には114:114のドロー。ジャッジの判断も1名だけ115:113でデイヴィスに上げたものの、残り2名は114:114。マジョリティ・ドローでデイヴィスは防衛。再戦を口にして早々にリングを去ったデイヴィスだが、その再戦は楽なものではないだろう。ひょっとしたら、ローチが綽名のごとくデイヴィスを葬ってしまうかもしれない。
最近の愛読書
★特になし
最近の珍事件
★ハヤブサ発見
宝塚市内でハヤブサを見かけるのは4回目です。道を歩いていると、そう遠くない空に翼の先の尖った鳥が飛んでいるのを見かけました。逆光だったので色まではわかりませんが、あのシルエットは見間違うことはありません。今年は和歌山でも見かけた(車の上を通過したので、顔のラインもはっきり見えました)し、なんかうれしいね。
最近のお買い物
★特になし
SOUND CORNER Vol,223
『MOGGS MOTEL』
MOGGS MOTEL
UFOに区切りをつけたフィル・モグ師が帰ってきた。やはりこの人の声は唯一無二だと思う。特に音域が広いわけでもなく、シャウトするわけでもなく、めちゃめちゃ歌がうまいわけでもないのに、この声でないとダメだという天賦の声。それはこのレコードでもいかんなく発揮され、ブルージーでソウルフルな歌唱は、枯れてはいるが実年齢を感じさせない。もちろん楽曲もいいし、シブくカッコいいギターソロもあるし、ソウルフルな女性コーラスもいい。

最近の愛聴曲
- 全曲『MY YEARS WITH UFO』 / MICHAEL SCHENKER
- 気に入って何度も聴き直しているが、やはり原曲の方が好きだな。いいレコードなのだがラストのVoだけブチ壊しやわ…。なぜ彼に歌わせる?(涙)
- 全曲『LIGHTS OUT』 / UFO
- 2024リマスターバージョン。いつ聴いても素晴らしいレコードだ。自分はド・メタルもスラッシュもR&Rもブルーズもプログレも聴くが、好きな音楽の中心にあるのは、UFOなどのタイムレスなHRだという気がする。
- イヤな事だらけの世の中で / サザンオールスターズ『葡萄』
- ひさしぶりに運転中にFMを聞いてると、ふと流れてきたのがこの曲。あぁ、いいなあ…と。