Monthly Whiplash

vol.205

Oct.2023

月刊「WHIPLASH」Oct.2023 Vol,205
この雑記は適当にダラダラ書いているので、前回の原稿を渡した日(だいたい各月23日頃)の翌日から、約1カ月のことが出ています。今回の場合は8月25日から9月24日までです。

都市部港湾のチヌ

VHのWF担当K氏が港湾部でトップのチヌ釣りをウチのルアーで楽しんでるので、ある朝連れて行ってもらいました。最初に入った河川は、あちこちにチヌの姿。ボラも多いがチヌも多い。20分もしないうちに食い損ねがあり、その後、これまた派手な食い損ね。しかし、それ以降は何かヤル気がなく、稀に距離を空けてついてくる程度。
岸沿いをうろついているヤツにルアーを投げると、数mついてきた後に軽くアタック。 これがうまく乗ってくれたので、さっさと護岸の斜面に少しズリ上げてランディング態勢に。で、フィッシュキャッチャーをのばした途端に弱々しく体をくねらすと、フッキング場所がよくなかったらしくフックはぽろっ。魚はずるうっと水に帰っていきました。40cmあるなしだったかなあ…。その後河川を下って大きな運河まで出てみましたが、魚はいるもののルアーを見るとすぐさま逃げる。放水口の壁面をついばんでいたヤツがふらっとついてきただけで、とにかくヤル気なし。K氏がいうには「ここ最近こんなイジケ具合は見たことない」とのこと。うーん、そうなのか…。

というわけでイチかバチかのポイント移動。今度は河川ではなく砂浜に。ここでK氏、1投目にヒット。バレたけどヤル気のあるチヌがいることが判明。地形変化や水中の石などに留意しながら見ていくと、波打ち際から数mのあたりをゆっくり泳ぐチヌを発見。ルアーを見ると一応ついてくる。河川のように逃げないのがうれしい。そうこうするうちに30cm足らずの魚がヒット。写真を撮るためのプールを掘っている間に逃げられた(笑)。

流入河川までの間を、魚を探しながら2往復半。いいアタックもありましたが、ルアーは波間を漂ったまま。時計を見ると12時前。飲み物はなくなったし、腹も減ってきたし、やたらと暑いし、そろそろ終了やな…と思いつつK氏がいる方向に歩いていると、地形変化周辺を黒々としたチヌが泳いでいるのを発見。これは今日見たうちで一番大きいかも。少し向こうにルアーを投げて、ユルいペースでアクションさせる。
あ、後ろについた、浮上してきたと思った瞬間、鈍い音とともに手元に重みがきました。障害物に摺られないように少し強引に切り離し(少しリーダーを摺られたけど)、寄せ波のタイミングを計って浜にズリ上げました。年ナシには届きませんでしたが、マチヌとしては自己最大魚。ベリーのトレブルフックのうち2本が、バーブレスなのにプライヤーを使わないと外せないほど、上顎の歯の外の唇を貫通していました。


[当日使用タックル]
Rod: RAWDEALER R705RRL-S2 THE ENTRANCER (Whiplash)
Reel: 10 CERTATE 2500+2508PE Spool (Daiwa)+ PE0.8G+14lb Leader
Lure: FLUTTERIN’WIRE 75FP (Whiplash)

FLUTTERIN’WIRE 75FPといえば

FLUTTERIN’WIRE 75FPといえばシングルスウィッシャー。昔から一部で言われてますが、日本ではシングルスウィッシャーが売れにくいそうです。個人的には「昔は誰でもBABY TORPEDOとか持ってて、フツーに使ってフツーに釣ってたやん?」と言いたいのですが…。
自分はよく「とにかくトップでバスを釣りたい。しかも自分で演出して」という人にはシングルスウィッシャーを勧めていました。ポッパーやペンシルベイトほどロッドワークとリールワークのタイミングが正確でなくとも何とかなるからです。それとチャラ瀬など常に音がある場所では、水と水のぶつかりや水と岩とのぶつかりとは異なる、プロップの回転によるサウンドでアピールできるのも利点です。ノイズだらけの水中でも、このスウィッシュサウンドと飛沫は、魚たちに異質なファクターとしてしっかり認識されるようです。

ちなみに全盛期の加古川で数、サイズともに個人的に最も実績を上げたのは、太めのミノーシェイプの自作の100mmシングルスウィッシャーでした。古い市販品でいうと、好きなシングルスウィッシャーはRAT FINKとHELL RAISERです。特に前者の古いモノはあざとくないかわいらしさといい、動きといい、市販品の中で最も思い入れのあるルアーのひとつです。変則的ですがFISH CAKEもおもしろかったですね。同じくフロントにプロップのついたSPUTTER BUGは個人的に「はぁ?」だったけど。DEVIL’S HORSE 1/2ozのフロントのプロップを外してシングルにして、、フック位置とフックサイズを変更して使ったりもしていました。
有名どころでは、BABY TORPEDOほどキビキビ動かないけどMAGNUM TORPEDOも好きでした。MAGNUM TORPEDOはコレクターでもない自分が5個も持ってます。マニアは「たった5個(笑)?」と笑うだろうが…。当時のルアーで1モデル4個以上持ってるのはZARA SPOOKの反ってるヤツ(カンケーないがなぜ女子は「ZARA」を見かけるとすぐ入る?)、MAGNUM TIGER、210 SURFACE、RAT FINKです。210 SURFACEはさほど好きではなかったのですが、よくワゴンセールで激安になってたので何となく…(笑)。


さてFLUTTERIN’WIRE 75FPですが、腹のブレードに加えテイルにプロップまでついているので、動き以外でも「ブレードの回転によるきらめき」「ブレードとボディの接触音」「プロップの発するスウィッシュサウンドと飛沫」というアピール要素があります。さらに腹のブレードはリトリーブ時の横倒れを多少なりとも防いでくれるので、スローなタダ巻きや、それに時々ティップで軽く強弱をつけるなどのリトリーブでも効果を発揮します。

風邪+熱中症?

朝から少しだるいけどこれぐらいならどうってことないだろう…と釣具のワタナベさんの屋外イベントに参加しました。テントの中も熱がこもり、ちょうど頭部あたりが相当な暑さ。けっこう厳しい。初日20時にイベントが終わった時にはまだたいしたことなく、頭が異様に重いな、少しフラつくな…という程度だったので、ビールでも飲んでシャワーでも浴びたら復活するだろうとタカをくくっていたのですが、夕食に向かう途中、足がしっかり地面についてる感覚がなくなり、店に入ってビールを飲んで日本酒を1杯…という時点で突然悪寒が襲ってきました。体の芯がガタガタ震え歯が鳴りました。
これはただごとではないと思い、ひとりでタクシーでホテルに戻りました。朝食でも買っておこうと入ったコンビニでまた歯が鳴るほどの悪寒。ホテルの部屋でも空調を緩めても悪寒が止まらず。熱を計ると少し39度まで上昇。そら悪寒もするわ。とにかく顔は熱く体は寒い。その晩は悪寒と汗との応酬でしたが、汗をかいてその都度水分を補給したのがよかったらしく、翌朝には38度弱に下がりました。しかし、まだ少しフラつくし視野がおかしい。これではイベントは無理。ロキソプロフェンをもらってさらに熱を下げてから、新幹線で帰りました。

9/10に来てくださった方、申し訳ありませんでした。おそらく軽く風邪気味のところに熱中症を併発したのだと思います。直射日光に当たってなくても、水分をたっぷり摂り、塩分補給をしていても熱中症になるようです。身をもって体験しました。まだしばらく暑そうなのでくれぐれも気をつけてください。

新幹線に乗ってる間はフツーだったし、帰宅時には熱は37度弱まで落ちていて体もラクになっていたので、これなら大丈夫と思っていたら、その夕方に急に体がだるくなり熱が39度まで上昇。解熱剤を服用するもあまり下がらないし、翌朝は39.1度。これはおかしい。まさかまたコロナ?いや、コロナ感染と違って頭が熱にやられてる感じがする。このところ流行ってるとウワサの季節外れのインフルエンザ? 近所の内科に予約を入れ診察してもらうことにしました。コロナとインフル両方検査するとのことで、またしても鼻に棒を突っ込まれる拷問を2度も受け結果を待っていると「インフルエンザA型です」とのこと。なんにせよ結果が出たので、イナビルを吸って薬をもらって帰宅し、数日間自宅療養しました。
インフルエンザA型に感染するのは10数年ぶりですが、今回はイナビルを吸って熱が下がってもなかなかすっきりしない。喉のあたりの違和感は2週間ほど続きました。やっぱり夏風邪はしつこいってことか…。

インフルエンザのせいで予定していたルアーのテストは翌週に延期。するとその予定日には雨が降り、彼岸のお墓参りやらも重なってまたしても次週に延期。このテストは季節限定なので、何とか早めにやっておかないと。いろいろタイミングのよくない9月でした。

WAKE THE DEADの進行状況

WAKE THE DEADは、ABS切削3rdモデルのスイムテストに移行。内部構造も切削してもらったリップレスタイプ。リップ基部に小さい空気室を設け、浮き姿勢を調整。
面倒な手作業ですが、アクリル板を切って曲げて接着して、テストモデルを作りました。インフルエンザ明けに屋外でスイムテスト。アクションはほぼ想定通り。ロッドを立ててリトリーブすると水面にイイ感じの波を作り、はっきりしたローリング系の動きで水を混ぜかえし、ラトリングノイズを撒き散らします。ラトルといえば、ひと頃は「ラトルが入ってるルアーではシーバスは釣れない」と言ってる有名人みたいな人がけっこういましたね。ウチの某ルアーも「絶対釣れない」などと言われたことがあります。

ところがこのところウェイクベイトでなくてもペンシルベイトでも、ラトルサウンドを売りにしたものがけっこう出ているようで…(苦笑)。それはさておき、ティップを下げてリトリーブしても潜行深度は10cm程度です。強めの浮力とウェイトバランス、独特のリップによって、深度を抑制しました。

次はリップも設置したABS切削モデルでテスト予定です。写真を見てもらえればわかるとおり、フックは2本です。トレブルフック3本仕様でないとダメという方が多いようですが、3本のフックが魚のあちこちやネットにゴチャゴチャ掛かるのが嫌いだし、自分の用途において小さめフック3本仕様はありえないので、ST-46#1を2本採用予定です。もちろんST-56#1に替えて強度アップを図るのもOKです。
ベリーフックの後方にはDISTURBIN’WIRE 105やFLUTTERIN’WIRE 75のようにNTパワースイベルを埋め込んであります。お好みで小型ウィローリーフブレードやフェザー(←フェザー付フックではなく)などのアトラクターをつけることもできます。
少しずつ完成形に近づけていくので、けっこう時間と手間がかかってしまいます。はっきりした外観をお見せできるのは、金型でのインジェクションモデルからです。

久しぶりにESTAの申請

久しぶりにESTAの申請をやることになりました。パスポート画像が必要だったり、記入項目が増えていたりしましたが、途中まではなんてことなく進行。で、問題は最後の確認画面。ご丁寧に漢字で出たワタクシの名前がおかしい。ローマ字でしか入力してないのに、当然このムズカシイ名前がちゃんと漢字変換されるワケがない。「編集」で修正を試みるも、そこもローマ字入力のみ。FRAのTOMOさんに電話で尋ねてみたが、「え~、そんなん初めてききました」という返事。
で、ネット上で調べてみると、いくつもこういう事例が出てきて、結論からいえば「ESTAにかんすることは、すべては英語やローマ字表記だし、修正もできないのでそのままで問題ナシ」とのこと。いっそのこと漢字変換なんてやらなければいいのに。もしくは画像を送ったパスポートのページにある署名を読み取ってくれ…。


自分はプロ野球にはあまり興味がないし、現在周囲に野球大好き人間がいないこともあって、「アレ」とか「おーん」とかなんのことやらさっぱり知らず、阪神タイガースの優勝によって初めて知った次第です。阪神タイガースの優勝というと1985年のがよくない意味で印象に残っています。西宮からそう遠くないこともあり、あの時は夜中を過ぎても住宅街でも騒ぐ人たちがけっこういて、ビール瓶の割れる音や蛮声や応援歌が響き、カンケーのない住民としてはかなり迷惑なものでした。
翌日知人にその話をすると「ええやん、めでたいねんから。その程度でぐちゃっぐちゃ言うな!」といわれ、つい無意識に蹴りをいれてしまったというよくない思い出も…(苦笑)。
それに比べ、今回の穏やかなこと! 騒ぎもなく安眠妨害もなくほっとしました。ファンの人たちも今は随分おとなしくて、礼儀をわきまえた人が多いそうです。昔の熱狂がなく物足りない方もいらっしゃるでしょうが、まあそれも時代の流れ、人の変化ということなんでしょうね。


寺沢武一氏死去の報。自分の手元にあるのは『コブラ』だけですが、絵のレベルの高さ構図の素晴らしさはもちろん、登場人物の洒落たセリフが絶妙でした。合掌。

最近の!!な試合

★大相撲秋場所優勝決定戦
「はぁ?」でしたね。こうなるんやないかという思いも少しあったけど…。

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★特になし

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SOUND CORNER Vol,205

『MY WAY』

UDO DIRKSCHNEIDER

全編カヴァーのみのレコード。「あの声でカヴァー?しかもポップスも?」と一瞬いぶかしんだものだが、これが非常にハマっていて、AC/DCやJUDAS PRIEST、SCORPIONSの曲はともかく、URIAH HEEPやQUEENも違和感がなく、UDO流解釈がカッコいいのである。MVにもなっている「WE WILL ROCK YOU」もいい位置に収録されている。個人的に一番気に入ってるのは、原曲も大好きなフランキー・ミラーの「JEALOUSY」だけどね。

southernnative

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WHIPLASH(Metallica Cover)
MOTORHEAD
『UNDER COVER』
個人的には本家のオリジナルバージョンより好きだ。特に駆り立てるようなドラムのノリがカッコイイ。それにあの埃っぽいダミ声が、曲のラフさを引き立てている。
AFTER FOREVER(Black Sabbath Cover)
BIO HAZARD
『NATIVITY INBLACK A TRIBUTE TO BLACK SABBATH』
これも衝撃を受けたカヴァー。原曲も大好きなのだが、このカヴァーバージョンもBIO HAZARDらしさが満載で素晴らしいと思う。
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『VULGAR DISPLAY OF POWER』より激化した7thアルバムのエンディングに収録されたSABBATHのカヴァー。嵐の後の静けさのようでもある。
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